KTMのミドルウェイトネイキッド「790 DUKE」に、2027年モデルが登場する。2018年に市場投入され、2022年に復活した790 DUKEは、2027年モデルでさらなる進化を遂げた。前モデルの成功をベースにしながら、990 DUKEや1390 SUPER DUKE R EVOなどの上位モデルから着想を得た改良を取り入れ、ミドルウェイトネイキッドセグメントにおける存在感をさらに高めている。
今回のアップデートを象徴するキーワードは「ライダー第一主義」。価格は119万8,000円で、カラーはオレンジとブラックが設定される。その詳細を解説する。
790 DUKE|鋭さだけじゃない! 扱いやすさまで進化した“THE SCALPEL”

2027年モデルの790 DUKEは、799㏄水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒エンジンを搭載する。75度のクランクピンオフセットを持つこのエンジンは、最高出力105ps/9,500rpm、最大トルク87Nm/8,000rpmを発揮。力強いトルクとスリムなフレームの組み合わせにより、クイックなステアリングレスポンスと深いバンク角を実現している。さらに、比較的長いホイールベースによって直進安定性とコーナリング時の安定性も両立している。
外観では、フロントマスクを中心にデザインを変更。ライダーがニーグリップしやすさを考慮して形状を再構築した13.5L燃料タンクは、走行時の安定感やコーナリング時の安心感を高めてくれるだろう。また、ボディワークの見直しによって、車両重量で2㎏の軽量化も達成しているのもポイントだ。

ブレーキには、新たにWP BRAKING SYSTEMを採用。フロントは300㎜フローティングディスク×2にラジアルマウント4ポットキャリパー、ラジアルマスターシリンダーを組み合わせ、リヤには240㎜ディスクと1ポットキャリパーをセットする。制動力を高めながらも、レバー入力に必要な力を軽減し、初期入力時の急激な立ち上がりを抑えたリニアなブレーキレスポンスを目指して開発されている。リヤブレーキペダルの位置も変更され、操作性の向上が図られた。
足まわりには、WP APEXサスペンションを採用する。フロントは43mmオープンカートリッジ倒立フォークで、150㎜のサスペンショントラベルを確保。コンプレッション/リバウンドは5段階で調整でき、左右のフォークで独立制御するスプリットファンクションテクノロジーを採用している。リヤにはガスアシスト式WP APEXモノチューブリアショックを装備し、5段階のリバウンド減衰調整と手動プリロード調整が可能。従来モデルよりショックアブソーバーのストロークが5㎜、ホイールストロークが20㎜増えたことで、路面の凹凸への応答性や乗り心地も向上している。

フレームは、従来モデルと同様にクロームモリブデン鋼管を採用。エンジンを剛性メンバーとして活用する構造により、軽量化とスポーティなフィードバックを両立している。一方でサブフレームは、新しい鋳造アルミニウム設計へと変更。エアボックスとサイドエアインテークを一体成形した構造により、剛性や耐久性、パッケージング効率を高めるとともに、低重心化にも貢献している。
電子制御も充実している。5インチTFTディスプレイに各種操作を集約し、ライディングモードはストリート/スポーツ/レイン/カスタムを用意。さらに、コーナリングABSやコーナリングトラクションコントロールのセッティングも可能となっている。オプションでは、アンチウィリーコントロールやローンチコントロールといったプレミアム機能も選択可能。

コンパクトさと軽量化を追求しながら、ブレーキ、サスペンション、エルゴノミクス、電子制御まで幅広く進化した2027年モデルの790 DUKE。鋭い走りを楽しめるだけでなく、扱いやすさや安心感も高めたことで、ミドルウェイトネイキッドを検討するライダーにとって、より魅力的な選択肢となっているだろう。
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